kashiko 寓話っぽい二つの物語

ある一群が、食べ物も水も豊富で安全に暮らすには最高の土地を見つけた。
定住を考えるが、この恵まれた環境を作った存在・主の許しを得たい。
ところが、主は一向に姿を見せない。
彼らはそこに暮らしながら、主の戻る日まで感謝の行いを続ける事にした。

何世代か続くと、一向に現れない主の存在は、すっかり忘れられ、住民は、
先祖の土地だと思い込む。この地は、私たちのモノである!が彼らの常識になった。

ある一群がマンションの一室で目を覚ます。
腹が減り、辺りを見ると冷蔵庫がある。空けると、飲み物も食べ物も沢山ある。
部屋の主が戻ってから、食べるべきと考えるが我慢できない。
取りあえず食べ、後で謝る事にした。

翌朝、目を覚ますと、まだ主の姿は無い。また腹が減る。
冷蔵庫を開けたら、昨日、食った筈の食べ物が戻っている。
寝ている間に、主が、私たちを起こさない様に、補充したに違いない。
心の広い主だ。そう思ったかも知れない。

彼らは、その部屋に居着く。主は必ず居る。冷蔵庫には、毎日食べ物が補充されるのだから。
彼らは、主の分を必ず残し、毎日、冷蔵庫に向かって感謝の祈りをした。

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最初の出来事は、この巨大なマンションの、どの部屋でも起こった。
ある一群は、冷蔵庫の中身を食い尽くした。
それでも翌朝には、補充されている。主は居ないか、我々に尽くす存在だ。
そう思うようになった。

だが、その部屋では、ある日を境に、冷蔵庫の中身が減り始める。
部屋の中では、食べ物を奪い合う戦いが始まる。

戦いに敗れた者達は、部屋を追い出され、旅に出た。
海を越え、山を越え・・そして他の一群の暮らす部屋に辿り着いた。

部屋を覗いて見ると、冷蔵庫の前で祈っている人々がいる。
奴らは、部屋の人々が主の不在を知らない事を悟り、
「私がこの部屋の主だ!」と宣言した。
作戦は、見事に成功した。
奴らは、その部屋の住人を奴隷にした。
そして、更に他の部屋を探す旅に出た。

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