ピアノという楽器

前回、箏とピアノの違い書いた続き。ピアノについて。

ピアノが現在の形に至った理由の一つは、大音量を欲した!と言うのをある調律師から聞いた事がある。大音量のメリットは、強弱の幅、ダイナミクスが稼げ表現力が増すと、広い会場で演奏が聞こえるだ。

一音に割り当てる弦を増やし張力を上げ、響板を大型化する。張力を上げる為にフレームは木製から金属になり弦の強度も上げる。

エレキギターが生まれる理由に似ている気もする。ピアノを含め弦に限って言えば、洋の東西を問わず、大観衆の前での演奏は、あまり無かったのかも知れない。

なんで大観衆なのか? 薄利多売と言うか、数人の為の演奏では、やって行けなくなったのだと前出の調律師は言う。要するに市場価格が下がった。貴族と言う顧客が減ったわけだな。

機械化によって下落する農作物や工業製品みたいに。余談だけど、これによって音楽の大衆化が始まる。

喰って行く為には、大衆に受け入れられる物を作る必要が生まれる。分かり易く楽しい物。それも悪い事じゃない。アーティストが自分の感性を持ち続ける事が出来れば・・だけど。

いずれにせよ、ピアノもエレギも、新しい音楽表現を生み出した。

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聴くために出す音

例えばギターなら弦が響板を揺らし、空洞の中で複雑に反射、それが屋内なら壁にも反射して聴こえている。演奏者なら楽器の揺れを体で感じ、それも重なり合った音を聴く。

鳴っているのは自分の楽器だけじゃない。それは時々邪魔で、時々素晴らしい^_^

箏とピアノ 何が違うか

それは邦楽と洋楽の違いというより、世界の民族音楽と西洋音楽の違いなのかも知れない。

端的な現れが、この写真。箏にはランダムではあるが共鳴弦がある様に見える。西洋では邪魔にされる響きが、邦楽、箏にとっては重要な要素になっている。残念なことに近代箏の世界は、それを忘れている様にも見える。まぁ周囲が騒々しい今日にあっては、仕方ないのかな。